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知っておきたい 日本の漢詩 第五回 儒教再審――荻生徂徠

知っておきたい 日本の漢詩 第五回 儒教再審――荻生徂徠

著者:宇野直人

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内容紹介

漢字一つ一つが持つ個性的な形と意味、それらの組み合わせからさまざまにひろがってゆく境地が幻想的でもあり、夢のようでもある「ファンタスティック」な漢詩。

時代背景や作者の境遇を交えた色彩豊かな漢詩の魅力に溢れる講義です。


このシリーズは日本の漢詩について、さまざまの立場で歴史の舞台に登場した人々にスポットをあて、その作品と人生を解説する、という方式で進めてまいります。

日本人の伝統詩歌としては、漢詩・短歌・俳句があげられるでしょう。この三形式のなかでは、親しまれた期間の長さにおいても、創作の歴史の長さにおいても、漢詩が抜きんでています。何しろ日本人は既に飛鳥時代、つまり七世紀後半ごろから、漢詩を「読む」だけではなく、「自分で作る」という段階に入っていました。以来、今日まで千三百年以上にわたり、漢詩は日本人の心を表す形式として親しまれているのです。

漢詩に表れた日本人の心、その特質は何かと言えば、それは「公と正義の感覚」ということになります。花鳥風月や、男女の心の機微は、漢詩では最も重要な関心事にはなりません。そうではなく、社会がどうあるべきか、それを目指す中で個人はどうふるまうべきかを模索し、その考察の結果やそれに伴うさまざまの感慨を表現する、それが漢詩の本道です。

このシリーズによって、そのような漢詩の魅力と奥深さを少しでもお伝えすることができれば幸いです。

第五回 儒教再審――荻生徂徠
荻生徂徠(1666~1728)は、江戸時代中期の儒学者。20代半ばまでは困学の日々を送りましたが、31歳の時、五代将軍徳川綱吉の側近である柳沢吉保(やなぎさわよしやす)に抜擢、重用されて種々の諮問に応えました。綱吉の逝去とそれに伴う吉保の失脚後は隠居し、研究と教育に専念しました。
徂徠は、朱子学が抽象的な思考に傾いて「世直し」という儒教本来の目標を見失いがちなことを嘆き、儒教の原点に戻ろうとしました。その中で行った古語の研究は、古典解釈の再検討を迫る業績として結実しています。また、哲学は本来、人の性情に基づくものであるとして、性情の表現としての詩文の創作・鑑賞を奨励・実践しました。さらに性情の研究のため、人間社会のあらゆる面に目を向ける必要を主張し、『源氏物語』などの和文古典や、浮世草子(うきよぞうし)、浄瑠璃(じょうるり)、歌舞伎に代表される町人文化を重視しました。そのため儒学者の読書範囲・研究対象は大きく広がり、儒教以外の〈諸子百家〉はもとより、国文学から芸術・芸能にまで及ぶこととなったのです。

収録作品

東都 四時の楽 其の一

東都 四時の楽 其の二

東都 四時の楽 其の三

東都 四時の楽 其の四

蘐州の新歳

春江 花月の夜

シリーズ一覧

知っておきたい 日本の漢詩 第一回 儒臣の本懐――菅原道真
知っておきたい 日本の漢詩 第二回 五山の詩魂――富士山を詠む
知っておきたい 日本の漢詩 第三回 風狂の彼方に――一休宗純
知っておきたい 日本の漢詩 第四回 博学無比の人――林羅山
知っておきたい 日本の漢詩 第五回 儒教再審――荻生徂徠
知っておきたい 日本の漢詩 第六回 和漢交響――与謝蕪村
知っておきたい 日本の漢詩 第七回 やがて かなしき――狂詩の世界
知っておきたい 日本の漢詩 第八回 涙の手まり唄――良寛
知っておきたい 日本の漢詩 第九回 燃ゆる心を――頼山陽
知っておきたい 日本の漢詩 第十回 この道ひとすじに――広瀬淡窓
知っておきたい 日本の漢詩 第十一回 士族の誇り――西郷隆盛
知っておきたい 日本の漢詩 第十二回 安らぎを求めて――夏目漱石


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