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実説 城谷怪談 撰集二十八

実説 城谷怪談 撰集二十八

著者:城谷歩

朗読:城谷歩

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実説 城谷怪談

老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。

内容紹介

「水底」(23分)
武田さんという営業マンが同期より一足早く役付きになったばかりのころ、珍しく外回りの仕事が落ち着いたある昼下がり。オフィスで昼食を食べていると、デスクの内線が鳴った。出てみると無言のいたずら電話。
と、電話の向こうからは微かに水の中で気泡が生まれるようなゴボゴボ……という音が。さらに二回、三回といたずら電話はかかってきた。
果たしてどこからかかって来たのか、その奇妙な音の真相は。

「首都高の家族」(37分)
Sさんが首都高速道路の整備のために、深夜から現場に入って準備していた或る晩。規制区域を設営し終わり、朝整備が始まるまでトラックを含めた警備会社の車数台で区域内で待機することになった。
高速に設置してある定点のカメラで状況確認している本部との無線でのやり取りをするためSさんは寝ずの番をすることになったのだが。
程なく「高速道路内に人が立ちいっている」との無線が……。

「長湯」(23分)
志村さんという女性が両親と共に綺麗な中古の戸建てに引っ越してすぐの頃、仕事上がりに大きなお風呂でゆっくりと過ごしたいと思ってその日は好みの入浴剤を買って帰って来た或る晩のこと。
翌日は休みということもあり両親が寝静まった深夜、いよいよ志村さんは風呂場に向かった。バブルバスの泡に包まれほっと一息ついたとき、予期せぬ停電に見舞われる。
薄闇に志村さんが見たものとは、そして耳元に聞いた音とは一体。

「挨拶」(22分)
かつて城谷が小学生の時分、母親が体験した不思議なできごと。
夏の日、学校から帰宅した城谷は黒電話の受話器を握りしめたまま放心したようにソファに腰かけて泣いている母の姿だった。母の叔母が今しがた亡くなったとの知らせを電話で受けたとのことだったが、母の口から次いで出たのは「今そこでお話してたのに……。」

著者情報

城谷 歩(しろたに わたる)

1980年2月16日生 北海道小樽市出身
15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。
その後、劇団深想逢嘘(2000年~2011年)を発足、主宰を務める。
様々な職種を経て2012年1月怪談師デビュー。怪談ライブバー スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。
外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。
2018年独立。公演情報などはHPにて。
https://www.shirotaniwatarunosekai.com/


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・録音音声の中には、今日においては不適切と思われる表現がありますが、音源または原文の歴史的価値を尊重し、改変を加えずそのままとしました。
・当時の録音状況や、原盤の保管状態の不備などにより、一部にお聴き苦しい箇所があることをご了承下さい。