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実説 城谷怪談 撰集四十二

実説 城谷怪談 撰集四十二

著者:城谷歩

朗読:城谷歩

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実説 城谷怪談

老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。

内容紹介

「次はお前」(28分)
小金井さんは交際していたユリさんと結婚を前提に同棲を始めたばかり。
ユリさんはその頃、収入の良い仕事を探していた。
なかなか思うような仕事が見つからないためか、夜床に就いて少しするとユリさんがよくうなされるようになったという。
同棲して三カ月経った十二月某日、帰宅した部屋にユリさんの姿はなかった。
出かけているのかと思ったが風呂場から音が聞えたので小金井さんは特に不信感はなかったのだが...。

「仲良し」(23分)
娘が学校でいじめを受けていたらしいことが引っ越しの主たるきっかけだった。
明るく屈託のない子でしばらく気付かないでいたが、ふさぎ込み、部屋に引きこもりになってしまう。
不登校を繰り返すようになった頃、事は深刻で止むなく環境を変えることにした。
引っ越して明るさを取り戻し、学校にも通い出したまでは良かったのだが、
帰宅すると自室にこもる行動は癖になってしまっていたようだった。
程なくして娘が自室にこもっていた理由が判明するのだが...。

「響く」(27分)
事故物件という言葉がまだ浸透していない頃、ユウキさんは隣室から聞こえてくる深夜の騒音に悩まされていた。
何とも形容しがたい音だったのは目にしていないからだったかもしれない。
音だけであるからなおさら想像は逞しく刺激され不快感は募った。
トラブルを避けるため管理会社に中継してもらう形でクレームを入れるが、管理会社は
「注意を致します」というばかりで事態に変化は見られなかった。
日増しに大きくなる騒音に限界を感じていた頃、偶然隣室の住人と顔を合わせてしまうのだが...。

「ミイラ取り」(29分)
怪異や怪奇な世界に興味がある人には、自分で怖い体験をしてみたい人というのが一定数存在する。
体験者の友人だったコージさんもそうした一人だったのかもしれない。
ある時期、好きなもの同士が集まって心霊スポットや、曰くのある場所に出向いて写真や動画を撮影するのを趣味にしていたそうだ。
中でもコージさんは目立ちたがりで、もっともっとがエスカレート。
一人であちこち出かけ武勇伝を語って聞かせるという有様だった。
しかしある日、
出かけたまま帰らず変わり果てた姿で発見されることになる。遺品であるデジカメに残されていた映像には...。

著者情報

城谷 歩(しろたに わたる)

プロフィール
1980年2月16日生 北海道小樽市出身
15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。
その後、劇団深想逢嘘(2000年~2011年)を発足、主宰を務める。
様々な職種を経て2012年1月怪談師デビュー。怪談ライブバー
スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。
外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。
2018年独立。公演情報などはHPにて。
https://www.shirotaniwatarunosekai.com/


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・録音音声の中には、今日においては不適切と思われる表現がありますが、音源または原文の歴史的価値を尊重し、改変を加えずそのままとしました。
・当時の録音状況や、原盤の保管状態の不備などにより、一部にお聴き苦しい箇所があることをご了承下さい。