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武士道 ~日本のこころ~(1)

武士道 ~日本のこころ~(1)

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内容紹介

Bushido. the Soul of Japan

『武士道は定式化されたものではないが、昔もそして今も、日本人を鼓舞し、わが国を動かす原動力なのである』


日本人が日本人たりえる所以。

国家としての歴史的哲学体系を持たない日本の、現代社会においても尚、我々の血肉となり、在り続ける道徳律の根幹は「武士道」にあり。

日本人 新渡戸稲造博士が世界に発信した日本人論。
世代と国境を越え今なお読み継がれている世界的ベストセラー。

西洋・東洋の文化・哲学・思想と照らし合わせながら、その特異性と唯一無二の行動規範・心の拠り所を詳細に解説した普遍の書が、完全現代語訳、プロフェッショナルのナレーションで今蘇る。


21世紀。世界第三位の経済大国であるわが国日本。
政治的にも文化的にもより身近に世界と対峙する現代においてこそ、われわれの心の中に脈々と流れ続ける、日本人が日本人足らしめる「武士道」の精神を紐解く時なのではないだろうか。


本書は1世紀の時を超えた今も尚色褪せること無く、むしろその博識と見解、交える事例とそのユーモアに溢れた表現により現代人の我々にも実に痛快に日本の心「武士道」を理解させてくれる。

「武士道」がいつどのようにして始まったのか、それはどんな特徴を持ち、どのようなことを教えようとしているのか、武士以外の一般民衆にどのような影響を与えたのか、その影響がどれほど永く続いているか。
様々な角度・キーワードで武士の心得、さむらいの心の在り方をリレー形式で綴っている。

世界有数の犯罪率の低さ、大災害時での規律、自発的な他助の精神と行動は時代を超えて、親から子へと語り継がれてきた「道徳律」が存在し続けていることを如実に表している。

知っているようで知らない「日本の心」が、ここに明かされている。

内容抜粋

「今何とおっしゃいましたか?」と敬愛する教授は尋ねた。
「日本の学校には宗教の教育がないということでしょうか?」
そうですと答えると、教授は驚いて足を止めた。そして、今でも耳から離れない声音で、重ねてこう聞いた。
「宗教がない! だとしたら、いったいどうやって道徳を教えるんですか?」
この質問に私は意表を突かれ、とっさに答えを返すことができなかった。というのも、子どもの頃私が学んだ道徳というのは、学校で教わったものではなかったからである。私は、自分の持っている善悪正邪の概念を作り上げているさまざまな要素をひとつひとつ分析してみて、ようやく、それらを私の中に植えつけたのは「武士道」であったことに気づいた。

武士道とは、武士が守るよう求められる、もしくは、そう教えられる道徳的な作法である。文字に書かれたものはなく、せいぜい口伝えで伝えられた格言や、有名な武士や学者が書いたものが残されている程度である。
多くの場合そうしたものさえなく、しかしだからこそかえって深く心に刻まれ、守るべき掟<<おきて>>として強い拘束力を持っていた。ひとりの優秀な頭脳が考え出したものでもなければ、ひとりの高名な人物の生きかたが手本となってできたものでもない。数十年、数百年に及ぶ武士の歴史の中で自然に醸成されたものである。


「義は、道理に従ってためらうことなく、何をなすべきかを決断する力である。死ぬべきときは死を選び、討つべきときには討つことを選ぶ力である」

「戦いの真っただ中に飛び込んで討ち死にするのはいともたやすいことで、身分の卑しい者にもできる。生きるべきときは生き、死ぬべきときにのみ死ぬのが本当の勇気である」

「義に過ぎれば固くなる。仁に過ぎれば弱くなる」

「礼法の要点は精神を養うことにある。礼をもって静かに座っていれば、どんな乱暴者でも危害を加える気になれないほどに」
仁愛や謙譲の精神から生まれた礼儀は、他人に対する思いやりから生まれて、人への同情心を品よく優雅に表現するものだからである。

「心だに誠の道にかないなば祈らずとても神や守らん」

「忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず」
命は主君に仕えるための手段だと考えらえており、その理想形は、名誉のために命を捨てることであった。

「おのれの魂という畑が、優しい心で揺れ動くのを感ずるか? まかれた種が芽吹こうとしているのだ。言葉でそれを妨げてはならぬ。静かに、ひそやかに、自ら芽吹くのを見守っているのだ」

「死を軽<<かろ>>んずることは勇気のいる行為である。しかし、生きることが死よりもつらいときに、あえて生きることこそが本物の勇気である」

「かくすればかくなるものと知りながら やむにやまれぬ大和魂」

内容項目

訳者序文
初版への序文
改訂第10版への序文
新渡戸博士の『武士道』に寄せて

第1章 道徳体系としての「武士道」
第2章 武士道の源
第3章 「義」――あるいは正義について
第4章 「勇」――勇敢さと忍耐力
第5章 「仁」――慈愛の心
第6章 「礼」
第7章 「誠」――正直さと誠実さ
第8章 「誉<<ほまれ>>」――あるいは名誉について
第9章 「忠義」
第10章 武士の教育と鍛錬
第11章 自制心
第12章 切腹と敵討ちという制度
第13章 刀――武士の魂
第14章 女性の教育と地位
第15章 武士道から大和魂へ
第16章 武士道は今も生きているか
第17章 武士道のこれから
警告

※訂正:本編11章内にて「19世紀に活躍した歌人紀貫之は」と誤って朗読されておりますが、正しくは「10世紀に活躍した歌人紀貫之は」となります。

著者情報

新渡戸稲造(Inazo Nitobe)

文久2年(1862年)、藩士 新渡戸十次郎の三男として南部藩(今の岩手県)に生まれる。幼少期より東京英語学校に学び、少年期は、後に「代表的日本人」の著者でもある内村鑑三らとともに札幌農学校へ入学し学業を磨いた。明治維新後はアメリカ・ドイツに渡り農政学を始め様々な研究に従事。台湾総督府技師として台湾の殖産に携わり功績を挙げる。国際連盟事務次長としても国際的に活躍。帰国後は様々な学校の教職を歴任した後、東京女子大学初代学長にもなる。
本書「武士道」は英語のみならずポーランド、ドイツ、ノルウェー、スペイン、ロシア、イタリアなど、主として欧米の多様な国の言語に翻訳され世界的ベストセラーとなる。旧五千円札の肖像画の人物としても有名。

作品一覧

本作は分割収録となり、以下の項目にて1つの作品となっています。タイトル末尾のカッコ付きの数字が順序となります。各項目にはそれぞれのリンクから移動して再生して下さい。

武士道 ~日本のこころ~(1)
武士道 ~日本のこころ~(2)


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