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方丈記

方丈記

著者:鴨長明

朗読:安田愛実

再生時間:42分33秒

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「徒然草」や「枕草子」と共に「日本三大随筆」と数えられる鎌倉初期の随筆

内容紹介

作者である鴨長明が、大火・旋風・遷都・大飢饉・大地震と続く五つの大きな災厄を経験し、京都の郊外・日野山に一丈四方(方丈)の狭い庵を結んで隠棲。その後、彼が庵内から当時の世間を観察し、書き記した記録であることから、作者自ら「方丈記」と名付けた。無常厭世の仏教観に貫かれた小編で、「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶ泡(うたかた)は、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためし無し」で始まる格調高い文章は、和漢混淆文の完成された形として高く評価されている。

冒頭

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。玉しきの都の中にむねをならべいらかをあらそへる、たかきいやしき人のすまひは、代々を經て盡きせぬものなれど、これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家はまれなり。或はこぞ破れてことしは造り、あるは大家ほろびて小家となる。住む人もこれにおなじ。所もかはらず、人も多かれど、いにしへ見し人は、二三十人が中に、わづかにひとりふたりなり。あしたに死し、ゆふべに生るゝならひ、たゞ水の泡にぞ似たりける。知らず、生れ死ぬる人、いづかたより來りて、いづかたへか去る。又知らず、かりのやどり、誰が爲に心を惱まし、何によりてか目をよろこばしむる。そのあるじとすみかと、無常をあらそひ去るさま、いはゞ朝顏の露にことならず。或は露おちて花のこれり。のこるといへども朝日に枯れぬ。或は花はしぼみて、露なほ消えず。消えずといへども、ゆふべを待つことなし。

著者情報

鴨長明

平安末期から鎌倉初期の歌人・随筆作者・説話集編者。下鴨神社の禰宜である長継の次男。俗名、長明(ながあきら)。法名、蓮胤(れんいん)。芸術的才能に富み、和歌を源俊頼の子・俊恵に学び、和歌所寄人となる。父祖の務めた河合社の神官を望んでかなわず、五〇歳頃出家。五十七歳の年、飛鳥井雅経の推挙により鎌倉に下向、将軍源実朝に面会したが、和歌の師範には迎えられずに終わった。著作には「方丈記」の他に「無名抄」「発心集」などがあり、歌人として勅撰集である「千載和歌集」に一首、「新古今和歌集」に十首など、計二十五首入集。


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