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夢殿

夢殿

著者:楠山正雄

再生時間:22分56秒

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内容紹介

むかし日本の国に、はじめて仏さまのお教えが、外国から伝わって来た時分のお話でございます。

第31代の天子さまを用明天皇と申し上げました。この天皇がまだ皇太子でおいでになった時分、お妃の穴太部の真人の皇女という方が、ある晩、ご覧になったお夢の中で、体じゅうからきらきら金色の光を放って、なんともいえない貴い様子をした坊さんが現れて、お妃に向かってこう言ったのでした。

「わたしは人間の苦しみを救って、この世の中を 善くしてやりたいと思って、はるばる西の方から やって来た者です。しばらくの間、あなたの お腹を借りたいと思います」

と言うが早いか、その坊さんは踊り上がって、お妃の思わず開けた口の中へぽんと跳び込んでしまいました…。

と、そこでお夢はさめました。お妃はなんだか妙なお気持ちでしたが、やがてお身重におなりになりました。

...。o○
さて翌年の正月元日の朝、お妃はいつものように御殿の中を歩きながら、お厩の戸口までいらっしゃいますと、にわかにお産気がついて、そこで美しい男の御子をお生みおとしになりました。召使いの女官たちは大騒ぎして、生まれたばかりの皇子を抱いて御産屋へお連れしますと、御殿の中は急に金色の光でかっと明るくなりました。そして皇子のお体からは、それはそれはなんとも不思議なかんばしい香りがぷんぷん立ちました。

お厩の戸の前でお生まれになったというので、皇子のお名を 厩戸皇子 と申し上げました。のちに皇太子になり、 聖徳太子 と申し上げるのはこの皇子のことでございます。


※ 本作品は発表時の時代背景により、今日の社会では一般的でなく、不適切と思われる表現が含まれている箇所がございます。しかし作品のオリジナル性を最大限に尊重し、当時のまま忠実に再現することを優先いたしました。


著者情報

楠山正雄 (くすやま・まさお)

東京銀座生まれ(1884~1950)。早稲田大学時代に坪内逍遙や島村抱月に師事。大学卒業後の1907(明治40)年、早稲田文学社に入り編集者としてのキャリアを始める。そして読売新聞社を経て、1910(明治43)年、冨山房に入社。そこで「新日本」の編集主任として励むかたわら、一方で逍遙の「文芸協会」に参加し、評論あるいは翻訳劇脚本家として活躍する。文芸協会解散後も抱月の芸術座に続いて参加し、しばらく編集者と演劇人の二足のわらじを履いていたが、1915(大正4)年、冨山房社長の命を受け、「模範家庭文庫」の担当となる。親交のあった岡本帰一にヴィジュアル面を託し、他人の原稿を編集するうち、児童文芸への意識が高まっていく。やがて自らも文庫の執筆に手を出し、また児童向けの創作や翻訳も意欲的に行う。1945(昭和20)年の終戦後は、様々な文化が復興の力に湧き、正雄も演劇界・児童文芸界双方に尽力する。


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・録音音声の中には、今日においては不適切と思われる表現がありますが、音源または原文の歴史的価値を尊重し、改変を加えずそのままとしました。
・当時の録音状況や、原盤の保管状態の不備などにより、一部にお聴き苦しい箇所があることをご了承下さい。