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自助論~新訳完全版~第十一章

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内容紹介

天は自ら助くる者を助く


本オーディオブックは、1858年にイギリスで上梓された『自助論』の改訂版を現代語にて全文を完全新訳し、朗読したものである。

人は成功を命ずることはできない。努力してこそ、成功を手にすることができるのだ

前書は、アメリカで出版されたのを始め、イギリス国内はもちろん世界各国にて翻訳され、今尚、読み継がれるロングセラー書。
日本国内では、中村正直が翻訳『西国立志編』として刊行。明治の終わりまでに100万部以上の売上をあげた。

本オーディオブックは、全十三章からなる「自助論」の第十一章

本書の主旨は、みなさんが正しい目的に向かって力いっぱい努力すること―、苦労や苦しみ、屈辱から逃れることも、他者からの支援や保護に頼りきることもなく、自分自身で活路を切り開けるように導くことだ。自分自身を助けることは、突き詰めて考えれば、周囲の人を助けることにつながる。
本書で取り上げたさまざまな実例――文学者や科学者、芸術家、発明家、教育家、慈善家、宣教師、殉教者たちの生き様―を見れば、それが分かるはずである。

優れた人物が、自らの理想を追求するなかで失敗することはもちろんある。しかし、失敗しようと思って失敗したわけでもなければ、失敗してよかったと考えているわけでもない。よからぬことを追求して成功するのは恥ずべきことだが、理想を追求して失敗するのは名誉なことである。
しかし、理想を追求して成功するほうがそれよりもっといい。

どんな場合でも一番大事なのは結果ではなく、その目的であり、価値ある目的の実現に向けて注ぐ努力と忍耐、勇気、不屈の闘志である。

内容項目

第11章 自己修養―やさしさと難しさ――SELF-CULTURE――FACILITIES AND DIFFICULTIES

●自らの意志で健全に学び健全に体を鍛える
●身体の使い方を覚えることの有用性
●努力の継続は万人を成功に導く
●学びの本質、本当の教育
●実践に勝る読書なし
●何のために教養を磨くのか
●失いがちな“品位”
●失敗や挫折は壁ではなく成功への道しるべ
●逆境で試される人間性
●逆境を糧にした偉人
●自己修養の達人たち
●年齢や素質は言いわけにできない


~本文より抜粋~

「人は誰しも2種類の教育を受ける。ひとつは他人から受けるもの、そして、より重要なもうひとつの教育は、自ら行うものである」
―――ギボン(イギリスの歴史家)

「困難にあって意気阻喪し、嵐にあって膝を屈する者は何も得られない。困難に立ち向かい、嵐を乗り越える者だけが成功を手にする」
―――ジョン・ハンター(スコットランドの外科医・解剖医)

「賢く意欲的な者は、果敢に立ち向かい、困難をその手で克服する。怠惰で愚かな者は、危難をひと目見るなり震えあがり、できることさえできなくしてしまう」
―――ニコラス・ロー(イギリスの詩人)

「最高の教育とは、人が自ら行う教育である」とウォルター・スコットは言う。外科医のベンジャミン・ブロディーはこの言葉を気に入っており、自分は専門分野の知識を自力で仕入れているのだと自慢していた。しかしこれはブロディーだけの専売特許でなく、文学や科学、芸術の分野で名を成した人なら誰にもあてはまることだ。

学校や大学で受ける教育はほんの手始めにすぎず、その第一の目的は、精神を鍛え、自ら努力して勉強をする習慣を身につけさせる点にある。他人から教えられたものは、自分で懸命に努力して学んだものほどは身につかない。苦労して手に入れた知識だけが自分の血となり肉となり、財産となる。自ら学んだことのほうが、鮮明な印象となって心に残り、単に外から与えられた知識よりも深く脳裏に刻まれるからである。

自己修養はまた、人の力を引き出し、その能力を伸ばしてくれる。問題をひとつ解決すると、次の問題を解決するのがたやすくなり、それを繰り返していくことで知識は能力へと高められていく。自ら能動的に頭と身体を働かせることが重要なのだ。どんなに良い学校に入ろうと、どんなに良い書物や優れた教師と巡り会おうと、どんなに大量の知識を詰め込もうと、こうした自己修養の姿勢が不要になることはけっしてない。

いつの時代でも、優れた教師は自己修養の重要性を認め、生徒たちが自ら能動的に知識を吸収するよう導いてきた。耳から聞いて学ぶ「授業」よりも、頭や身体を動かして習得する「訓練」に重きを置き、与えられた課題に生徒たちが自発的に取り組むようにうながす。そのほうが、断片的な知識を一方通行的に生徒に教えるよりもはるかに効果のある教育となる。

どんな職業であれ、働き続けるには肉体の健康が欠かせない。だから、知的仕事に携わる人も健康には注意を払う必要がある。最近の学生を見ていると、不平不満を抱いたり、気が沈んだり、無気力だったり、現実から逃避したりする学生が多いが、それも肉体的な鍛錬が足りないからではなかろうか。それが、現実の生活や従来の慣習に対する軽蔑、つまりイギリスでは「バイロン的気質」、ドイツでは「ウェルテル的気質」と呼ばれる傾向として表れているのだろう。アメリカでも同じような風潮が広がっていることを、アメリカの牧師でユニテリアン派の指導者チャニングが指摘している。

「わが国ではあまりにも多くの学生が、絶望という学校のなかで育っている」

この青春時代特有の病気の治療法は、ひとつしかない。それは、運動をすること―とにかく、身体を動かし、働き、動き回ることである。


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