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わが人生と文学
1977年10月8日 長野
再生時間:1時間21分38秒
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提供:岩波書店
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内容紹介
福井県大飯郡本郷村(現おおい町)で棺桶を作る大工だった父と下駄の歯や鼻緒を替えて日銭を稼いでいた母の間に生まれ、9歳で京都相国寺(瑞春院)にあずけられた少年時代。寺での辛い日々と脱走、憎んでいた相手とのうん十年ぶりの再会、父の葬式で感じたこと、「金閣炎上」の真相など……豊富なエピソードを交えながら、自分の半生をふりかえり、道元の教えをわかりやすく解説する。
講演者紹介
水上勉
1919―2004年。作家。福井県生まれ。9歳で京都の禅寺にあずけられる。立命館大学国文科中退の後、様々な職を経て作家に。1961年『雁の寺』で直木賞受賞。主な作品に『五番町夕霧楼』『越前竹人形』『はなれ瞽女おりん』『飢餓海峡』『宇野浩二伝』『くるま椅子の歌』『父と子』『精進百撰』など。
注釈
只管打坐・祗管打坐(しかんたざ)
禅宗で、余念を交えず、ひたすらに坐禅をすること。
『正法眼蔵』(しょうぼうげんぞう)
道元が仏法の神髄を和文で説いた書。75巻本、12巻本、95巻本などがある。永平正法眼蔵。
『学童用心集』(がくどうようじんしゅう)
道元が書いた鎌倉時代の仏教書。天福2年(1234)ごろ成立。参禅修行上の心得を10か条にまとめたもの。永平初祖学道用心集。
「身体髪膚は父母に稟(う)く、赤白(しゃくびゃく)の二滴は、始終(しじゅう)是(こ)れ空(くう)なり、所以(ゆえ)に我(が)に非(あら)ず」
『学童用心集』の一節。自分は、髪の毛や皮膚までが両親からのもらい物に過ぎず、つまり父母の精子と卵子との結合によって生まれたもので、実体はどこにもない、という意味。